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『ウォンテッド』 [洋画]

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監督:ティムール・ベクマンベトフ
出演:ジェームズ・マカヴォイ アンジェリーナ・ジョリー モーガン・フリーマン

主人公のウェスリーは何をやっても駄目なサラリーマン。会社では嫌味な女上司の言いなりで、私生活では彼女を同僚に寝取られている完全な負け組。しかしある時ドラッグストアで殺し屋に襲われるところを謎の女フォックス(アンジェリーナ・ジョリー)に助けられる。そして、ウェスリーの父親は伝説の殺し屋で、組織を裏切った別の殺し屋に殺されたと聞かされる。また、その殺し屋を倒せるのは才能を受け継いだウェスリーしかいないと・・。

殺し屋になる決意をしたウェスリーはスローン(モーガンフリーマン)をトップとする暗殺組織”フタニティ”にでプロの殺し屋になるための特殊訓練を始めるのだが・・・。

監督はロシア映画「ナイト・ウォッチ」で新しい映像世界を作り上げたティムール・ベクマンベトフ。
「ナイト・ウォッチ」と続編「ディ・ウォッチ」の成功を買われ、この映画でハリウッド進出を果たした。

ストーリーは気弱でダメダメな青年が実は天才暗殺者の息子で、天賦の才能を持っているなんてアメコミな展開。
見どころはやっぱりティムール・ベクマンベトフの映像。
最初のカーチェイスシーンから「ナイト・ウォッチ」で見せた”新感覚の映像”ってのを披露しています。

・・・・
ただ、正直なんかパンチに欠けるような気がする。
「ナイトウォッチ」はここまで完成度の高い映像じゃなかったけど、もう少し新しくて衝撃的やったような・・。
観る方が慣れてきたのか?ティムール・ベクマンベトフの才能が尽きたのか?
多分そうやなくて、この映画がハリウッドで撮られてしまったことが原因だと思う。

ハリウッドには世界で群を抜いて優秀なスタッフが大勢いる。
そやから、天才ティムール・ベクマンベトフの要求する映像世界を最高峰の技術と巨額の資金で再現し、クオリティを世界トップレベルに引き上げる。で、映像から新しさと衝撃が消える・・・。
ハリウッド映画は今かなり苦悩しているはず。ウォシャウスキー兄弟の作った映像の新機軸もすでにありふれたものとなり、誰しもがハリウッドの映像に飽きを感じている。そして映像だけやなく映画自体にもマンネリ感が・・。ハリウッドの映画人たちも、もちろんそれには気づいているから外国映画のリメイクをしたり、外国で成功した監督をハリウッドに呼び寄せて映画を作ったりするんやけど、スタッフまでは変えない。そやから結局マンネリ感はそのままになってしまう。

ハリウッド版の「リング」がそやった。
さすがハリウッド。凄い完成度やった。日本版であったような矛盾やぎこちなさが無くなりA級の映画になっていたと思う。・・・ただ、怖さは半減。日本版「リング」ではあの安っぽい、出来の悪い映像がより恐怖を煽っていたように思う。

もちろん最初にハリウッド版「リング」を見たり、「ウォンテッド」から見たら違和感は全くないやろう。
十分新鮮で、衝撃的でいい映画だと感じるやろけど、やっぱりロシア人がこの映画を見たら少し違うと感じるはず。
映画の完成度・クオリティを上げることが決して映画にとって良いこととは限らないんじゃないかと思った作品

まぁ、一回は見てもいいかな。
で、「ナイト・ウォッチ」も見てみてください。


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