『自虐の詩』 [邦画]
出演:中谷美紀 阿部寛 西田敏行 遠藤憲一 カルーセル麻紀
監督:堤幸彦
原作:業田良家 「自虐の詩」
中谷美紀が『嫌われ松子・・』に続いてまた不幸な女を演じています。
タイトルの「自虐」って言葉と「嫌われ松子」の松子(中谷美紀)と作家の八女川(工藤官九朗)のイメージがあったんでどんなに不幸な女の話なんやろうって見てみたんやけど、そんなに不幸じゃなかった。
っていうか結構幸せやん。
一人もんの自分が言うのもなんやけど、この世にこれだけ想われた人と一緒になれる確率はどの程度なんやろう・・
最低限、僕の周りの妻帯者を見てる限りではう~んって感じです。
決して口には出さないし、全然働かずに幸江の金ばかりあてにしてるけど、イサオの幸江への愛情は並じゃない。
なんちゅっても幸江と一緒になるために指一本無くしてるんやし、そりゃあ日に何回か机ひっくり返されても中華屋のオヤジの出る幕はないわな。
タイトルのインパクトと「嫌われ松子」のイメージから残酷なまでの不幸さを想像していたのですこし肩すかし。
でも熊本さんに会いに行くためにのった阪堺電車でやんちゃ系のにーちゃん達が妊婦の幸江に席をゆずるシーンなんかこの映画の温かさが感じられます。
ラストが子供の金属バットの「松子」とは対照的。
ちょいM系のふつうの乙女にはおすすめです。
逆にひたすら「負け」な雰囲気が大好きな僕には少し物足りなかったけど。
ちなみに原作の舞台は東京のようです。
映画は釜ヶ崎~飛田。
去年初めて行ったんですがなんとも凄い雰囲気のまちでした。
今度は阪堺電車に乗ってみたい。
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